ピーターボールドの歴史・特徴・性格、かかりやすい病気はどんなの?

ピーターボールドの特徴や性格、かかりやすい病気についてご説明します^^
歴史
ピーターボールドは、ロシアのドンスコイとオリエンタルショートヘアーを交配させて生まれた新種の猫です。
この交配で生まれた子猫の中に、美しい細かい毛が生えた子もいました。
この猫たちが有名になり、ロシアをはじめ欧米で繁殖が進められました。
ピーターボールドの名は【サンクト)ペテルブルグの無毛(猫)】からきた名前ですが、その名の通りサンクトペテルブルグではノクターンやその兄弟、子猫たちの美しく珍しい容姿が評判となりました。
特徴
ピーターボールドの体重はオスが3~6kg、メスが2.5~5kg です。
大きくて離れた耳でほっそりとした体つきが特徴でもあります。
一番の特徴である被毛ですが大きく分けて3種類います。
産毛もまったく生えていない『ウルトラボールド』
桃のような手触りの産毛のある『ベロア』
普通に被毛が生えている『ヘアリー』です。
そして毛の生えるヘアリーは、直毛のストレートとワイヤーヘアのようなブラッシュの2パターンとなります。
無毛タイプは肌色ですが、ベロアやブラッシュ、ストレートには大変多くの毛色とパターンがあります。
性格
ピーターボールドの性格はドンスコイの飼い主に従順な性格と、オリエンタルショートヘアーの好奇心旺盛な性格を兼ね備えています。
鳴き声は大きくありませんが、飼い主にはよく話しかけるようです。
子供や赤ちゃんなど、家族とも仲良くすることが出来、社交的な性格なので他の猫やペットなどとも一緒に暮らすことができます。
飼い方
ピーターボールドは活発な猫ですので、遊べるスペースやキャットタワーを用意してあげる必要があります。
被毛が極端に薄いため、遊びまわったりしている時に壁などにぶつかって思わぬ怪我をすることもあります。
飼い主がしっかりと見ておいてあげましょう。
頭も賢く、コミュニケーションが取りやすい猫でもあります。
ピーターボールドの場合、被毛の手入れだけでなく皮膚の手入れも必要です。
出窓には紫外線防止対策を施したり、皮膚を温かいタオルなどで拭いて清潔に保ってあげましょう。
寒冷地では体温の維持に十分に気を配るとともに、服を着せる時は、運動しても突起物などに引っかかりにくいものがよいでしょう。
かかりやすい病気
ドンスコイの無毛の遺伝子には歯の異常が起きる可能性があるとされています。
歯の形成異常
口唇裂・口蓋裂、歯列の異常(下顎突症、上顎前突)、歯の奇形などがあります。
口蓋裂は産まれてすぐにわかりますが、歯の奇形は歯が萌出する頃にわかるようになります。
顎の長さや大きさの異常は遺伝的要因の関与が疑われます。
乳腺炎
乳腺炎は授乳期の母猫に多くみられる病気です。
炎症による傷みや発熱などで様々な不調を引き起こす原因になります。
症状としては“乳房にしこりができる”・“乳腺が腫れる”・“発熱”・“乳房から膿や血が混じったような分泌物が出る”・“元気がない”などです。
猫の乳腺炎の原因は乳汁が乳管に詰まることで起こる『急性うっ滞性乳腺炎』と、子猫の爪が当たってできた傷などが原因で乳腺内に細菌が入り込み炎症を起こす『化膿性乳腺炎』があります。
稀にオスにも乳腺炎の症状が見られることがあります。
治療法としてはマッサージ、患部を冷やす、抗生物質の投与、外科的処置を行うなどがあります。
気になる症状が見られたら病院で詳しく検査してもらいましょう。
下部尿路疾患
尿路の下部にあたる膀胱と尿道に関係する疾患です。
膀胱炎や尿道炎、膀胱や尿道の尿石症などが含まれます。
頻繁にトイレに行くのに尿が出ない、排尿時の痛みで鳴く、トイレ以外の場所で排尿する(不適切な排尿)、血尿など、膀胱炎の症状が現れます。
猫下部尿路疾患は、膀胱や尿道における尿結石や尿道栓子、細菌感染といったことが原因で起こります。
しかし、症状を引き起こす原因がまったく不明のものもあり、これは特発性FLUTDと呼ばれ、FLUTD全体の約50%を占めています。
原因は不明ですが膀胱上皮のバリア機能の異常や、肉体的・精神的なストレス、自己免疫性疾患などが関与していると推測されています。
治療は、尿道が尿道結石や尿道栓子で閉塞している場合には緊急処置が必要となります。
細菌感染によるものでは、抗生剤による治療が行われます。
猫下部尿路疾患の予防は、膀胱や尿道の疾患を防止するために、トイレを清潔にしたり、いつでも水を飲める環境を整える、キャットツリーなどを導入したり、遊ぶ時間を増やしたりといった対策が効果的です。