ペットの眼に違和感を感じたら?それってホーナー症候群の症状かも!

ホーナー症候群とは眼とその周りの交感神経の障害によって発症する病気で、別名ホルネル症候群とも呼ばれています。ほとんどの場合この病気は片目に起こり、特に痛みはないです。動物だけでなく人間にも発症する恐れがある病気です。
【症状】ホーナー症候群の症状
ホーナー症候群の症状は瞳孔が小さくなる、眼球がくぼむ、まぶたが垂れ下がるなどがみられます。これらの症状は痛みを伴わず、片目に発症することがほとんどですが、ごく稀に両目に症状がみられたという例もあります。
ホーナー症候群は比較的早期に発見をしやすい病気です。目に何か不自然な症状がみられる場合はホーナー症候群の可能性がありますので、獣医師の診断を受けましょう。
【原因】ホーナー症候群の原因
ホーナー症候群の原因は、瞳孔を開いたり発汗量を調整する交換神経が、何らかの原因で傷つき、感染や炎症が起こることによって発症します。その他、先天性の異常、腫瘍、中耳炎や内耳炎などの耳の病気や、リードによる首への外傷が原因として挙げられます。特に首への外傷に気を付けることが大切で、事故などにより首を痛めてしまい、それに伴ってホーナー症候群を発症する場合があります。
様々な原因が挙げられていますが、この病気にかかる猫の約45%、犬の約50%の原因は不明とされています。また、犬の場合突発性の発症が多く、発症しやすい犬種としてゴールデン・レトリバーが報告されています。猫の場合は特に報告されていません。
【治療】ホーナー症候群の治療法
ホーナー症候群には様々な原因が考えられるため、各種検査を行った上で治療をしていきます。
検査には『身体検査』 『眼科学的検査』 『神経学的審査』 『耳鏡検査』 『X線検査』 『CTMRI検査』 等があり、これらの検査によって原因を特定します。
検査後それぞれの特定した原因にあわせて治療を施します。原因になっている病気の程度によって異なります。
例えば外耳炎が原因の場合は外耳道を洗浄し、軟膏や抗炎症剤の投与などを施します。また、腫瘍が原因の場合は外科手術を施す場合があります。ホーナー症候群は治療を続けると、長くても四ヶ月ほどで回復します。突発性や原因になっている病気が分からない場合は経過観察を行います。
【予防】ホーナー症候群の予防
ホーナー症候群の予防は約半数の原因がわかっていないため困難になりますが、普段からペットの眼の様子を観察することが必要です。
また首への負担はホーナー症候群発症の原因になる為、散歩の際にリードを使用する場合はできるだけ首に負担を掛けないようにしてあげましょう。